「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等(平成十八年厚生労働省告示第五百四十四号)」及び「障害児通所支援又は障害児入所支援の提供の管理を行う者としてこども家庭庁長官が定めるもの(平成二十四年厚生労働省告示第二百三十号)」については、本日6月 30 日に改正され、同日適用されたところですが、改正の趣旨及び概要については下記のとおりですので、各都道府県・市町村におかれては十分御了知の上、関係者、関係団体等に対し、その周知徹底をお願いします。
記
1 実践研修の受講に必要な実務経験について【別添1・2】
サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者(以下「サービス管理責任者等」という。)の研修体系については、令和元年度より、基礎研修修了後に実践研修を受講するために必要な実務経験(OJT)を「2年以上」としておりますが、新たに、基礎研修受講開始時において既に実務経験者である者が、実践研修を受講するための実務経験(OJT)として障害福祉サービスに係る個別支援計画の作成の一連の業務に従事し、その旨を指定権者に届け出ている場合は、例外的に「6月以上」とします。
2 やむを得ない事由によりサービス管理責任者等が欠けた場合の措置について【別添3・4】
サービス管理責任者等がやむを得ない事由により欠如した場合に実務経験者をサービス管理責任者等とみなして配置する措置については、現行制度上、サービス管理責任者等の欠如時から1年間としております。
今回、基礎研修修了者については、個別支援計画の作成に関して一定の知識・技能等を習得していること、また、事業所内でのサービス管理責任者等の養成を進める観点から、従前のやむを得ない事由(※)による措置(1年間)に加え、以下のいずれの要件も満たす者について、当該者が実践研修を修了するまでの間に限り、サービス管理責任者等とみなして配置可能(最長2年間)とします。
- 実務経験要件を満たしていること
- サービス管理責任者等が欠如した時点で既に基礎研修を修了済みであること
- サービス管理責任者等が欠如する以前から当該事業所に配置されていること
※ やむを得ない事由については、サービス管理責任者等が退職、病休など事業者の責に帰さない事由により欠如した場合であって、かつ、当該事業所にサービス管理責任者等を直ちに配置することが困難な場合を想定している。
3 更新研修の受講に必要な実務経験の範囲について
サービス管理責任者等更新研修の受講に必要な実務経験として、現行、サービス管理責任者では児童発達支援管理責任者の実務経験が、児童発達支援管理責任者ではサービス管理責任者の実務経験が規定されていない等、サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者双方の配置要件を満たしている者であっても、いずれか一方の更新研修の受講要件を満たさず、従事ができなくなる場合があったことなどから、以下のとおり改正を行いました。
①サービス管理責任者の更新研修の受講に必要な実務経験
サービス管理責任者、児童発達支援管理責任者、管理者(障害福祉サービス事業を行う事業所、指定障害者支援施設等、障害児通所支援事業を行う事業所 又は指定障害児入所施設等の管理者を指す。)又は相談支援専門員(計画相談支援事業所、地域相談支援事業所又は障害児相談支援事業所における相談支援専門員を指す。)
②児童発達支援管理責任者の更新研修の受講に必要な実務経験
サービス管理責任者、児童発達支援管理責任者、管理者(障害福祉サービス 事業を行う事業所、指定障害者支援施設等、障害児通所支援事業を行う事業所又は指定障害児入所施設等の管理者を指す。)又は相談支援専門員(計画相談支援事業所、地域相談支援事業所又は障害児相談支援事業所における相談支援専門員を指す。)
4 その他
(1)更新研修の受講に必要な実務経験の期間の算定方法について
更新研修を受講するための実務経験等の期間の算定方法については、従前お示していなかったところですが、運用の統一化を図るため、以下のとおりお示しいたしますので、ご了知くださいますようお願いいたします。
- 更新研修は、資質向上の一環として受講者の実践について振り返りを行うことをその趣旨のひとつとしていることから、研修の受講にあたって実務経験を求めているものです。必ずしも1年につき 180 日の勤務はせずとも、その趣旨は達成できるため、1年につき 180 日を下回る場合についても受講を認めて差しつかえありません。なお、日数の下限については具体的に定めませんが、上記趣旨を踏まえた研修の受講が期待できるかを踏まえて個別に判断していただきますようお願いいたします。なお、相談支援従事者現任研修についても同様の考え方であることを申し添えます。
- サービス管理責任者等として従事するための実務経験や、基礎研修・実践研修を受講するための実務経験については、実務の積み重ねを求めるものであることから、従前示されているとおり、1年につき 180 日の勤務(時間は問わない)を求めており、当該日数については通年で算定することが可能です。なお、相談支援専門員として従事するための実務経験、主任相談支援専門員研修を受講するための実務経験についても同様の考え方であることを申し添えます。 例:5年間の実務経験を要する場合、5年以上かつ 900 日(180 日×5年)の勤務があれば要件を満たすものとする。
(2)期限までに更新研修が修了できなかった場合の取扱いについて
期限までに更新研修を修了することができなかった場合については、実践研修を改めて修了(実践研修受講のための実務経験は不要)することで、修了日以後再びサービス管理責任者等として従事可能ですので、ご留意ください(基礎研修の再受講は不要)。
(注)令和6年3月 31 日までは平成 30 年度以前からサービス管理責任者等である者について、初回の更新研修受講時には更新研修受講のための実務経験要件は問わない。
(3)サービス管理責任者等の研修の実施等について
サービス管理責任者等の養成研修については、一部の都道府県において、研修受講希望者が事業所の所在する都道府県で研修を受講できない場合があるとの意見をいただいているところです。
サービス管理責任者等の確保は各事業所の事業継続上不可欠であることに鑑み、各都道府県におかれては、管内の受講見込人数を事前に把握し、受講が必要な者 が研修を受講できるよう研修回数や受講定員数等について適切に設定いただく等、計画的な研修実施をお願いいたします。また、今回の告示改正を契機に、実践研 修等に係る地域のニーズを踏まえて、必要に応じて研修計画の見直しを行うなど 適切な対応をお願いいたします。
なお、地域の実情により、希望者全員が研修を受講できない場合であっても、指定担当部局や指導監査担当部局(管内市町村が担当している場合、管内市町村を含む。)とも十分に連携しつつ、真に研修の受講が必要な者が研修を受講できないことがないよう、必要な対応をお願いいたします。
また、研修制度見直し前の平成 30 年度までに研修を修了したサービス管理責任者等が、今後資格を継続して更新するためには、令和5年度末までに初回の更新研修を受講する必要がありますので、都道府県におかれては、管内の受講見込人数を事前に把握し、研修回数や受講定員数等について適切に設定いただく等、令和5年度末までに受講が必要な者について更新研修が受けられない事態が発生することのないよう、計画的かつ確実な研修実施をお願いいたします。